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“月別に見るスリランカの気候とベストシーズン!失敗しないおすすめ周遊ルート”

 

2025年12月16日

 

スリランカ旅行で時期選びに失敗しないためには「月ごとの気候」と「地域ごとの雨季の違い」を理解し、それに合わせて周遊ルートを組むことが最も重要となります。スリランカは年間を通して旅行可能な国ですが、どの月にどの地域を回るかで、旅の快適さと満足度は大きく変わるでしょう。この記事では、初めてスリランカを訪れる方でも具体的に旅程を描けるよう、月別の気候と実用的な周遊ルートを詳しくご案内いたします。

スリランカの気候の基本(重要)

スリランカの気候を理解する上で欠かせないのが、小さな島国であるにも関わらず異なる気候が分布していることです。日本の梅雨のように全国一律で雨が降るわけではなく、モンスーンごとに影響を受ける地域が異なる点が大きな特徴です。

ヤラ・モンスーンと呼ばれる1つ目の気候は主に5月から9月にかけて発生し、南西部と山岳地帯に雨をもたらします。具体的にはコロンボ、ゴール、ベントタ、ヌワラエリヤ周辺が影響を受けやすくなります。一方で、この時期は北部や東海岸は比較的乾燥し、観光に適した天候が続きます。

2つ目のマハ・モンスーンは10月から翌年1月頃にかけて発生し、北部と東海岸に雨が多くなります。トリンコマリーやパッシクダといった東海岸のビーチはこの時期に雨が増えますが、南西部は天候が安定する傾向があります。

山岳地帯は年間を通して霧や雨が出やすく、気温も平地より低いため、どの月でも防寒と雨対策が必要とされます。

【月別】ベストシーズンとおすすめ周遊ルート

1月:南西部と文化三角地帯を満喫する王道ルート

1月は南西部が乾季に入り、気候が非常に安定します。このため南海岸や文化三角地帯が旅行に最適なエリアとなります。この時期には、コロンボから出発し、世界遺産が集中するシーギリヤやキャンディを巡った後、南部のリゾート地であるゴールへ向かう7泊から8泊の周遊ルートが組みやすいでしょう。ビーチでの滞在と世界遺産の観光をバランスよく楽しむことができます。

2月:サファリを組み込んだ乾燥した旅程

2月も引き続き南西部はベストシーズンであり、乾燥した気候が続くためサファリにも適しています。この月のおすすめルートは、コロンボからダンブッラやシーギリヤといった文化三角地帯を巡り、続いて動物の観察に適したヤーラ国立公園を訪れ、旅の最後に南海岸でゆっくりと滞在するという流れです。

3月:内陸中心で世界遺産と高原の旅

3月は全国的に暑さが増す傾向にありますが、雨はまだ少なめです。このため、文化三角地帯と山岳地帯を中心に回る内陸中心の周遊が向いています。コロンボからキャンディ、高原の街ヌワラエリヤ、そしてシーギリヤを巡るルートがおすすめです。

4月:伝統的な正月行事を体験する旅

4月は季節の変わり目にあたり、短時間のスコールが出始めますが、観光に大きな支障をきたすことは少ないでしょう。この時期はスリランカの正月行事が各地で行われるため、文化体験を重視する方に特に適しています。コロンボからキャンディ、文化三角地帯を回る6泊程度の旅程が現実的です。

5月:ヤラ・モンスーンを避け東海岸へ

5月はヤラ・モンスーンが始まり、南西部は雨が増えるため、この時期は東海岸が最適です。コロンボから文化三角地帯のシーギリヤを経由し、トリンコマリーへ向かうルートが組めます。東海岸は海の透明度も高く、ビーチでの滞在に非常に向いています。

6月・7月:東海岸のビーチと文化三角地帯の組み合わせ

6月から7月は東海岸のベストシーズンが続きます。雨の少ないトリンコマリーやパッシクダといったビーチを中心に、文化三角地帯と組み合わせた周遊が可能です。特にこの時期は、東海岸でサーフィンやシュノーケリングを楽しむことができます。

8月:ペラヘラ祭りとビーチを楽しむ旅

8月も引き続き東海岸の天候が安定します。加えて、キャンディでは大規模なペラヘラ祭りが開催されるため、文化イベントとビーチを組み合わせた旅が実現します。コロンボからキャンディで祭りを体験し、シーギリヤを訪れた後、東海岸へ向かうという流れがおすすめです。

9月:モンスーンの切り替え時期は内陸に絞る

9月はモンスーンの切り替え時期にあたり、地域によって天候に差が出やすくなります。このため、移動距離を抑え、内陸にある文化三角地帯を中心にした短めの周遊が無難でしょう。

10月:雨期のためコロンボ近郊でゆったり滞在

10月は全国的に雨が多くなりやすい時期です。長距離の移動を避け、コロンボと近郊、そしてキャンディ周辺を中心に、ゆったりと回る旅が向いています。

11月:南西部観光の再開

11月は徐々に天候が落ち着き始め、南西部の観光が再び可能になります。文化三角地帯と南海岸を組み合わせた周遊が再び旅程の選択肢に入ってきます。

12月:年間で最も人気の高い王道周遊ルート

12月は南西部が本格的な乾季に入り、年間で最も人気の高いシーズンを迎えます。この時期は、コロンボから内陸の文化遺産を巡り、南海岸までを網羅する8泊から10泊の王道ルートが組みやすくなります。

目的別・失敗しない旅の時期の選び方

ビーチリゾートを目的とする場合、南西部のビーチは12月から3月、東海岸のビーチは5月から8月が最適となります。どちらの海を重視するかで渡航時期を決めることが重要です。

文化遺産巡りを重視する場合、雨の影響を受けにくい1月から3月、または7月から8月が向いています。遺跡観光は天候に左右されやすいため、比較的乾燥した時期を選ぶと安心できるでしょう。

サファリ目的の場合、乾季にあたる時期が動物の観察に適しています。ヤーラ国立公園周辺は2月から6月、ミンネリヤ周辺は7月から9月が見頃となります。

このように、スリランカ旅行は「いつ行くか」ではなく「どこを回るか」を軸に考えることで、雨季を避けるのではなく上手に活かす旅が可能になります。初めての方ほど、月別の気候と地域特性を理解した上で、無理のない周遊ルートを組むことが、満足度の高いスリランカ旅行につながるでしょう。

執筆者: Sara Hashimoto

 

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