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ホイアン・ランタン祭りの魅力~光に包まれる古都の夜

2025年10月11日

ホイアン旅行はサラトラベルベトナム

ベトナム中部の世界遺産都市ホイアンでは、毎月旧暦の満月の日に「ランタン祭り(ホイアン・ランタンフェスティバル)」が開催されます。夜になると、旧市街の電灯が消され、無数のランタンの光が町を包み込みます。現在では、国内外から多くの旅行者が訪れるホイアン最大のイベントとなっています。
今回は、ホイアンのランタン祭りが持つ歴史的背景と、その魅力、観光としての価値について整理したいと思います。

ホイアンとランタンの関係

ホイアンの旧市街では、昼間でもカラフルなランタンが街を彩っています。ランタンは単なる装飾ではなく、町のアイデンティティを象徴する存在です。
その起源は、17世紀にホイアンが国際貿易港として栄えた時代にあります。当時、ホイアンには中国商人や日本商人が多数居住しており、中国の伝統文化である「提灯(ランタン)」が伝わりました。
その後、地元の職人たちが絹や竹を使って独自の形や色のランタンを作るようになり、ホイアン独自の美意識をもつ工芸品として発展しました。

現在のホイアンで見られる丸型、六角型、ひょうたん型などのランタンは、こうした多文化の融合によって生まれたものです。これらは、単なる照明器具ではなく「平和と幸福を願う光」として地域の人々に受け継がれています。

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ランタン祭りの起源と開催日

ランタン祭りが定期的に開催されるようになったのは、1998年ごろからと比較的新しい取り組みです。
旧暦の毎月14日、つまり満月の夜に合わせて行われ、ホイアンの人々は祖先を敬い、家庭の幸せや健康を祈ります。

ランタン祭りの日程はこちら

この日、町の電灯は午後8時頃にすべて消灯され、代わりに数千個のランタンが旧市街全体を照らします。

場所はトゥボン川沿いを中心に、旧市街の主要エリア(来遠橋周辺、グエンタイホック通り、アンホイ島など)で行われます。
特に川面に浮かぶ灯籠(ろうそくを入れた小さな紙の灯り)は、ランタン祭りの象徴として多くの観光客に親しまれています。観光客自身も1個数万ドンほどで灯籠を購入し、願いを込めて川に流すことができます。

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祭りの当日の流れ

ランタン祭りの夜は、通常のホイアンとはまったく異なる雰囲気になります。
夕方になると、旧市街の店先や橋の欄干に色とりどりのランタンが吊るされ、町全体が光の装飾で満たされます。屋台や露店が並び、伝統音楽や民族舞踊のパフォーマンスも行われます。
19時を過ぎる頃には、トゥボン川沿いのエリアは多くの観光客で賑わい、川面には無数の灯籠が浮かびます。

観光客が特に多く集まるのは、来遠橋(日本橋)付近です。木造の橋とランタンの光の組み合わせは非常に印象的で、写真撮影スポットとしても人気があります。
また、川沿いでは手漕ぎボートに乗って灯籠を流すこともでき、幻想的な雰囲気を間近で体験できます。

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ランタン作りの技術と職人文化

ホイアンのランタンは、単に観光のための装飾ではなく、地元の伝統工芸として職人たちの技術によって支えられています。
ランタンの骨組みには竹が使われ、布にはホイアン特産の絹が用いられます。色や模様も多様で、赤・黄・青・緑など、それぞれに意味があります。
赤は幸福と繁栄、黄色は富と名誉、青は平和、緑は健康を表します。こうした色彩の文化的意味が、ホイアンの街並みの中で視覚的な調和を生み出しています。

近年では、環境に配慮した素材やLEDを使ったランタンも登場し、伝統と現代技術を組み合わせた新しい製作も行われています。
観光客向けに、ランタン作りを体験できるワークショップも多く開催されており、文化体験型観光の一つとして人気があります。

祭りが持つ文化的意義

ランタン祭りは、単なる観光イベントではなく、地域の人々にとって精神的な意味を持つ行事です。
旧暦14日はベトナム文化における「満月祭」の日であり、祖先や神仏に祈りを捧げる日でもあります。
ランタンを灯す行為は、家庭や地域の平和、商売繁盛、健康などを願う祈りの象徴です。

また、祭りの開催によって地域経済が活性化し、伝統工芸や地域文化の継承にもつながっています。ホイアン市では、ランタン製作の職人を保護するための制度や、旧市街の建築物と調和した照明基準のガイドラインを設け、観光と文化保存の両立を目指しています。

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観光としての魅力と注意点

観光客にとって、ランタン祭りは「一生に一度は見たい光景」とも言われます。
満月の光とランタンの灯りが調和するホイアンの夜は、写真だけでは伝わらない静けさと美しさを持っています。
ただし、人気が高いため、祭り当日は旧市街が非常に混雑します。徒歩での移動が基本となるため、早めの到着と宿泊の手配が必要です。

また、灯籠流しを体験する際は、環境への配慮が求められます。現在、ホイアン市では紙製・生分解性素材の灯籠使用を推奨しており、観光客もゴミを残さない行動が求められています。
地元住民にとっても祭りは生活の一部であるため、マナーを守って楽しむことが大切です。

ホイアン・ランタン祭りの魅力は、単に「美しい夜景」ではなく、そこに込められた歴史と信仰、そして地域文化の力にあります。
古都の町並みとランタンの灯りが織りなす景観は、過去と現在が共存するホイアンの象徴です。 満月の夜に灯される無数の光は、訪れる人々にこの街の長い歴史と、人々の願いを静かに伝えています。

執筆者: Sara Hashimoto

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