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フエ・グエン朝王宮完全ガイド

2026年1月22日

ホイアン旅行はサラトラベルベトナム

世界遺産フエの王宮の魅力をもれなくご紹介

グエン朝皇帝たちの夢のあと

ホイアン旅行はサラトラベルベトナム

阮朝王宮(フエ王宮)は、ベトナムという国の成り立ちと、その最後の輝きを封じ込めた場所です。1802年から1945年まで、143年間にわたりベトナムを統治した阮朝(グエン朝)の本拠地であり、現在はユネスコ世界文化遺産として、世界中から多くの旅人が訪れる聖地となっています。

この広大な敷地には、かつての皇帝たちが歩いた道、儀式が行われた壮麗な殿閣、そして戦争の爪痕から再生しようとする建築群が混在しています。3.6平方キロメートルにおよぶ城壁の内に足を踏み入れると、そこには現代のベトナムとは異なる、静謐で重厚な時間が流れています。

南北を貫く象徴、午門に宿る思想

フエ王宮の旅は、南側に位置する正門「午門」から始まります。高さ約17メートル、幅約58メートルという圧倒的な規模を誇るこの門は、単なる出入り口ではありません。1805年に初代ザーロン帝が築いた土台を、1833年に2代ミンマン帝が現在の形へと昇華させました。

「午」という文字は南を指し、中国の伝統的な思想である「聖人南面して天下を聴く(聖人は南を向いて政治を行う)」に基づいています。正午に太陽が真上に来るこの場所は、皇帝の権威の象徴でした。

門を見上げると、コの字型に配置された5つの通路が目を引きます。中央は皇帝と外国使節のためだけの道であり、その左右を文官と武官が分かれ、さらに両端を兵士や馬、象が通り抜けました。当時の厳格な階級社会が、この門の設計そのものに刻まれているのです。さらに興味深いのは、この門をくぐることが許されたのは男性のみであったという点です。たとえ皇后であっても、この正門から入ることは許されず、別の門を使用しなければなりませんでした。

2階部分に目を向けると、屋根が連なる「五鳳凰樓」と呼ばれる楼閣があります。ここは、かつて皇帝が新年の儀式を見守り、科挙(官吏登用試験)の合格発表を行った場所です。1945年、最後の皇帝バオダイ帝が退位を宣言し、王朝の終焉を告げたのもこの場所でした。現在は修復工事が行われており、立ち入ることはできませんが、その威容からはかつての栄華の断片が伝わってきます。

権威の舞台、太和殿

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午門を抜けた正面に鎮座するのが、王宮の核心部である太和殿です。ここは即位式や皇帝の誕生日、外国使節の接見など、国家の最重要儀式が行われた場です。ここでも女性の立ち入りは禁じられ、皇帝の権威を守るための聖域とされてきました。

内部には、煌びやかな金箔が施された皇帝の玉座が置かれています。80本もの太い柱には、皇帝の象徴である龍が力強く描かれ、天井を見上げれば緻密な装飾が視界を埋め尽くします。建築様式は、ベトナム伝統の「連棟形式」を採用しており、前殿と正殿を回廊で結ぶ構造になっています。屋根の連結部分には、大雨の際に水を吐き出す「怪魚」の彫刻が施されており、実用性と芸術性が高度に融合しています。

この太和殿もまた、歴史の波風にさらされてきました。1805年の建立後、1968年のベトナム戦争(テト攻勢)によって壊滅的な被害を受けましたが、1970年に再建され、現在の姿を取り戻しました。玉座周辺は撮影禁止となっており、そこにある静けさは、訪れる者に当時の緊張感と品格を直接肌で感じさせます。

神聖なる紫禁城

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太和殿の左右には、かつて皇帝に仕える官吏たちが控えていた「右廡(ウヴ)」と「左廡(タヴ)」があります。当時は、武官が向かって左の右廡を、文官が向かって右の左廡を使用していました。

現在、これらの建物は観光客のための展示や体験の場として活用されています。左廡では王朝の歴史や当時の生活を伝える資料が展示され、右廡では皇帝や皇后の豪華な衣装を身にまとって記念撮影をすることができます。かつての厳格な宮廷のルールが、今では文化を伝える架け橋となっているのです。

王宮のさらに奥深く、最も神聖な区域が「紫禁城」です。1804年に整備されたこの場所は、皇帝とその家族の私的な生活圏であり、一般の立ち入りは固く禁じられていました。東西342メートル、南北308メートルの壁に囲まれた空間には、かつて多くの宮殿が南北一直線に並んでいました。

しかし、1947年の激しい戦闘により、その大部分が焼失してしまいました。現在、このエリアを歩くと、かつての建物の基礎となる石造りの基壇や、長く続く回廊が残るのみとなっています。広大な野原のような風景は、戦争の悲惨さと、時間の無情さを物語っています。しかし、現在も大規模な修復事業が継続されており、少しずつですが、かつての宮廷建築が姿を現し始めています。

音と空間で味わう歴史の重み

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王宮内には、1826年に建てられたベトナム最古の劇場「閲是堂」があります。ここではかつて、皇帝や皇族たちが宮廷雅楽ニャーニャックや伝統舞踊を楽しんでいました。現在も、ユネスコ無形文化遺産に登録された宮廷雅楽の公演が行われており、いにしえの調べを現代の私たちが聴くことができます。

また、敷地内には他にも多くの重要な建築物が点在しています。

・世廟(テミョウ): 歴代皇帝の位牌を祀る場所。
・顕臨閣(ケンリンカク): 王宮内で最も高い木造建築。
・延寿宮(エンジジュキュウ): 皇太后の居所。
・太平樓(タイヘイロウ): 皇帝の書斎として使われた美しい建物。

これらの建築群は、政治、宗教、日常生活、そして学問といった、阮朝という国家を構成していたあらゆる要素を反映しています。

フエ王宮を訪れる方へのご案内

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王宮の敷地は非常に広く、すべてをじっくり見て回るには半日から一日を要します。日差しを遮る場所が限られているため、歩きやすい靴と帽子、水分補給の準備は欠かせません。

・入場料: 大人 200,000VND / 子供(7歳~12歳) 40,000VND

・開館時間: 7:00 ~ 18:00(年中無休)

※料金には、フエ宮廷骨董博物館の入場料も含まれています。
※午門は「入場専用」です。見学を終えて外に出る際は、東門または北門を利用する必要があります。

フエ王宮は、単なる古い建物の集まりではありません。それは、ベトナムという国が経てきた栄光と苦難、そして平和への願いが凝縮された、生きた歴史の教科書です。修復された色鮮やかな瓦、戦争で崩れたままのレンガ、そして風に揺れる木々。そのすべてが、この地で生きた人々の記憶を今に伝えています。この広大な空間を歩くことは、自分自身を歴史の一部に置くような、得難い体験となるはずです。

フエ王宮のツアーは
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