


Column
2024年11月16日(2025年9月17日更新)
ネット上でコモド島観光について調べていると、コモド国立公園の入場料が375万Rpに値上げされたという情報がたくさん出てきます。中には、2023年に「既になっている」というブログ記事さえあります。が、実際にはなっていません。
ご丁寧に報道の中には“今日から入園料が…”という書き方をして、訂正されていないものですから、読んだ人の中には“高額になってしまったからコモド島は断念しよう”と思った人もいるはず。なんとも無責任な報じ方だと思いますが、2022年にインドネシア政府は一旦延期、2023年に実行されずにいまに到っています。
ですので、現在コモド国立公園(コモド島・リンチャ島・パダール島共通)の入場料は250000ルピアとなっています(別途レンジャー料:パダール島5名まで150000ルピア/コモド島5名まで200000ルピア。その他諸費が若干かかります)。
これを読んだ方は安心してご旅行を検討されてください。
なお、コモド国立公園入域のために、入場料やレンジャー料を合わせ、1人あたり計400000~450000ルピアかかることになりますが、これをツアー料金に含めているところはサラトラベルぐらいのもので、ほかのほとんどの旅行会社では別料金として表示していなかったりしますので、ツアーを比較検討される際にはご注意ください。
それから、コモド国立公園入場についての補足ですが、ほかの国や観光地と異なり、実際に足を運んでお金を払えばコモド国立公園に入場できるわけではありません。2025年現在コモド国立公園入場料の徴収方法は、まず観光客の氏名やパスポート番号の登録が義務付けられ、その上でインドネシア国内送金によるオンライン決済が必要です。
つまり、外国人観光客が実地に行って自ら払えるようなシステムにはなっていません。
当社サラトラベルでも、日本人旅行者がこれを知らずパダール島でトラブルに遭ったケースを確認しておりますが、今後観光客の増加に伴いこういったことが増加するものと思われますので、これを読んだ方はご注意ください。
あくまでも、コモド島観光はツアー参加が前提ですので、ご自身でボートをチャーターしてコモド国立公園にガイドなしで行ってみる、というのは無謀すぎます。
ただ、値上げに関しまして、個人的には、たとえインドネシア政府が実際に値上げを行ったとしても、その趣旨が“押し寄せる観光客から希少動物であるコモドドラゴンの生態を守るため”ということであるならば、致し方ないことだとは思います。オーバーツーリズムの悪影響は日本でも京都などでは深刻な問題ですし、フィリピン・ボラカイ島やタイ・ピピ島で一時島を閉鎖したり、コロナで人の流れが止まった途端に自然界にとっては好結果となった事実が世界中に起きたことはご承知の通りです。
当社は団体旅行を扱ってきませんでしたのでこういう事を言えるのかもしれませんが、やはり観光客数をしぼって「ハタから見せてもらう」という姿勢の方が、いきいきとした野生動物の姿を見られると思いますし、静かにまわれて興も湧いてくるのではないかと思います。
執筆者: Sara Hashimoto
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