Column
2025年12月27日
サラのコラム
台湾には「7大名泉」と総称される代表的な温泉地がありますが、初めて台湾温泉を体験する場合、どこから訪れるかによって印象は大きく変わります。その中で、最初の1か所としておすすめしやすいのが、関子嶺温泉です。
関子嶺温泉の最大の特徴は、台湾でも非常に珍しい「泥湯」である点です。白濁した泥状の温泉は視覚的なインパクトが強く、一般的な透明温泉とは明確に異なる体験ができます。
台湾の温泉文化の多様性を一度で実感できるため、「台湾の温泉とはこういうものか」という基準を最初に持つことができます。これは、無色透明な温泉から入るよりも、印象に残りやすいという大きなメリットがあります。
また、関子嶺温泉は泉質の個性が非常に分かりやすい点も重要です。泥湯は肌への付着感があり、入浴後の感覚も独特です。そのため、温泉に詳しくない方でも「他とは違う」と体感しやすく、7大名泉を巡る際の比較基準として非常に役立ちます。一方で、泥湯特有の匂いや見た目に好みが分かれるというデメリットもありますが、最初に体験しておくことで、その後の温泉選びが楽になります。
そして、泉質もすばらしく、よく温まり、濃厚でとろみのある炭酸水素塩泉(重曹泉)であり、美肌の湯としても知られています。
立地面でも、関子嶺温泉は初心者向きです。台湾南部の古都である台南から日帰りでアクセスでき、市内観光と温泉を同じ旅程に組み込みやすいのが特徴です。歴史的な街歩きやグルメを楽しんだ後に温泉で休む流れは、台湾旅行全体の満足度を高めてくれます。山間部にありながら移動が極端に難しくない点も、最初の温泉地として安心材料になります。
一方、宿泊してゆっくり過ごすのもおすすめです。ペンションのようなたたずまいのキングスガーデンにはロッジ棟ごとに露天風呂があり、ゆったりと時間を気にせず湯に浸かることができます。
さらに、関子嶺温泉は観光地化が進みすぎていない点も評価できます。大型リゾート一辺倒ではなく、比較的素朴な温泉宿や大衆浴場が点在しており、台湾のローカルな温泉文化を感じやすい環境です。
高級感を求める方には物足りなく感じられる場合もありますが、その分、台湾らしさを重視する方には適しています。
台湾の7大名泉はそれぞれに魅力がありますが、最初に訪れる場所としては、体験の分かりやすさ、泉質の独自性、観光との組み合わせやすさが重要になります。
その条件を最もバランス良く満たしているのが関子嶺温泉です。まず関子嶺温泉で台湾温泉の個性を体感してから、北投温泉や烏来温泉など他の名泉へ進むことで、台湾温泉巡り全体をより深く楽しめるようになります。
執筆者: Sara Hashimoto